村づくりゲームのNPCが生身の人間としか思えない

ローファンタジー
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村づくりゲームのNPCが生身の人間としか思えない

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2019年 連載中 ローファンタジー シリアス ヒューマンドラマ ゲーム 読了時間500分以上

ストーリー概要

就職期に挫折を経験してから、三十路を過ぎた今まで引きこもり生活を続けていた、一人の男性ニート『良夫』。そんな彼にある日突然差出人不明の小包が届く。

中身を確認してみると、どうやらそれはゲームディスクの様で。

たぶん趣味の懸賞で当てたゲームか何かだろうな、と思った良夫が気軽な気持ちで、そのゲームをダウンロードして起動してみると……

始まったのは、まるでゲーム内の村人たち全員が超高性能AIを積んでいるかの様に多種多様で人間の様な挙動を見せる、『村づくりシミュレーション』ゲームだった。

そのゲームで良夫は運命の神となり、村人を導く立場となるのだが、ゲーム内でやれることは一日一度の神託という名で指示を出す事と、村人達からの感謝の気持ちをポイント化して実行できる奇跡の力のみ。

神のように崇められるゲームの中の自分現実の情けない自分。その違いに苦悩しながらも良夫は、過酷な世界精一杯毎日を生きる彼らの姿を見ながら、運命の神として、自分に出来る事をやっていく。

やがてその不思議なゲームの影響は現実世界にも波及していき、ただのヒキニートでしかなかった良夫の人生は徐々に好転を見せていく。

この作品の特徴

基本的な内容は上のストーリ概要の通り、三十路ニートの主人公『良夫』が、リアル過ぎる村づくりシミュレーションゲームをプレイする事で、現実世界に間接的にも直接的にも良い影響を及ぼしてく様子を描いた物語。

ゲームの描写と現実での生活の描写が半々ぐらい、とファンタジーにしては現実の描写が多く。内容は確かにローファンタジーに属するが、心理描写もしっかりとしている為、雰囲気的には文芸(ヒューマンドラマ)と言っても良いのではないだろうか。

ただ、一つだけ注意点があり。主人公の現実での環境が、ややご都合主義的(優しい世界)なので、人によっては少し違和感を抱くかもしれない。

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