処刑された賢者はリッチに転生して侵略戦争を始める

ストーリー概要

勇者と共に魔王を討伐した賢者ドワイト。
世界に平和をもたらしたはずの彼らは、次代の魔王になるつもりだという疑いをかけられ、死者の谷へと突き落とされて命を落としてしまう。

――それから十年後。
肉の身体を失ったドワイトはスケルトンとなり、谷底でひっそりと生き永らえていた。
深い後悔に苛まれる彼は、勇者の亡骸を抱いて自問自答する。
そして、一つの結論に達した。

「間違っているのは世界だ。私が否定しなければ」

決心したドワイトは、死者の谷の瘴気を喰らい尽くした。

そうして、かつての魔王をも凌駕する存在となった彼は、無数のアンデッドを率いて地上を目指す。

全ては真の平和の為に……

この作品の特徴

単純な復讐物語ではなく、不遇の死を迎えた結果、『真に世界平和を目指すのなら絶対的な存在による全支配が最も良い』という思想を持った主人公が世界征服を目指すお話し。

話の内容の割には文章はやや淡白な印象。その為、作品の雰囲気は、陰鬱さが無い代わりに重厚さも余り無い。

言い換えれば、読み易いとも言えるので、あらすじを見て『重い話かな？』と敬遠しそうになった方にも是非一度読んで貰いたい作品。